常陸野ネストビール

ネスト誕生物語

地ビール誕生まで

どんなビールが好きですか? こう聞かれてあなたは何と答えますか。
爽やかな飲みごこち・軽い味わいなど大方の日本人はビールのTVCMの内容を列挙するのではないでしょうか。

でも、本当のビールをご存じですか。

エールビールの祖国イギリスのビールは、生ぬるく苦みの強烈なタイプ。
もちろん日本のビールのようにイッキでは飲めません。大きめのグラスでゆっくりと楽しみます。

 

また修道院ビールで有名なベルギーでは、果実を加えたワインを思わせる「ランビック」、数年間も瓶の中で熟成させた「シャンパンビール」などが醸造され、ブランデーグラスのような風味を楽しむためのグラスで味わいます。

 

さらにビール王国ドイツでは、伝統を引き継ぐマイスターの手で醸造された、爽快ながら味わいの深いビールが町まちのビアハウスで飲むことができます。

 

世界第一の生産国アメリカ合衆国では、各地でマイクロブルワリーが誕生し、今やその数数千工場。各工場が趣向を凝らしたビールを醸造し、地ビール王国となっています。

今までの日本では酒税法という厳しい法律により大手4社以外にビールを造る事が認められませんでした。
ですから日本には大手メーカーの大規模工場で、一番造りやすい、まただれの口にも合う平凡なビールしか存在しませんでした。
 その様な中、政府の規制緩和により小規模のビール工場(いわゆる地ビール)が認可を受けられるようになりました。

当社でも、日本酒醸造176年の伝統と技術で、こだわりのある地ビールを醸造しようと企画を開始し、平成8年9月19日ビールの製造免許を取得し「常陸野ネストビール」の醸造を開始しました。

地ビールとインターネットの関係

規制緩和によって我々にもビールが醸造できる道が開けました。
しかしいくら176年日本酒を醸造してきたとはいえビールのことはほとんど知りません。
まず大手の商社、ビールメーカー等とコンタクトをとり事業計画の策定を開始しました。
しかし設備費や技術指導料で数億円との事。当社の様な弱小企業ではとても可能な投資額ではありません。
事業化は無理かとあきらめかけた時、インターネットのホームページ上でカナダのDME社というビールの醸造機械のメーカーを知りました。

ビール先進国の米国では、家庭でのビール造りの情報から、当社のようなマイクロブルワリー開設の案内まで、様々なホームページが情報を提供しています。
DME社と電子メールで何十回も交渉を重ね、大手商社の半額以下の価格で彼らの日本での第一号機を直接購入しました。

またDME社も日本での初めての仕事なので親身になって相談に乗ってくれ、彼らの持つビール造りのノウハウを全て提供していただくことになり、ようやく地ビール醸造にこぎつけました。

ビールのネーミング

次は販売のためのネーミング・レッテルデザイン等の企画です。
これにはより多くの方々の意見をいただこうと、友人の陶芸家、建築家、パブレストランオーナーなど酒が好きで、またそれぞれ仕事にこだわりを持っている方々に参加いただき、「地ビールデザインプロジェクト」を結成しました。

しかし、それぞれ大の酒好きが集まっただけに会合の度に企画そっちのけの大宴会。
社内では、お金はかかっても大手の広告代理店に依頼すべき、との声まででました。
でも、最終的に彼らの作り上げた企画は、我々を大満足させるものでした。

from_canada01 from_canada_02名称は古くからこの地方の呼び名「常陸野(ひたちの)」そして当社の所在地である「鴻巣(こうのす)」の「巣」の英語「NEST」を組み合わせ「常陸野ネストビール」。またイメージキャラクターを森のフクロウに決定いたしました。
さらに納得のいくデザインの壜が必要と、オリジナルのビールビンまで作ることになり、私達のこだわりのビールにふさわしい名前と衣装ができあがりました。

カナダからの荷物

平成8年8月カナダから待ちに待った機械を積んだコンテナ数台が到着。
蔵の一部を改造したビール工場内に機械の設置が始まりました。まず機械、タンク等を所定の位置に配置し、水のライン・蒸気のライン等の接続を開始しました。
本来なら設備工事業者に依頼して500万円位かかる工事ですが、何と社員4名でほとんど作り上げてしまいました。
ただ機械はカナダ製。当然JIS規格ではありません。
ホースのコネクターが日本のものと合わなかったり、英語のマニュアルにおおいに頭を悩ませました。
そしてついに9月初旬、一から全て自分たちの手で購入し設置した設備が出来上がりました。
眩しいばかりに輝くステンレス製の機械達。あとは仕込みを待つばかりです。

仕込み開始

first_brew01 first_brew029月中旬、いよいよ仕込みの開始。とにかくヨーロッパの本格ビールを目標に、英国産の麦芽・ホップを原料に伝統的な手法の「上面発酵」(エールタイプ)にて醸造を始めました。

10月3日、最初の仕込みのビールが濾過され、琥珀色の透明なビールがタンクからほとばしりました。

ネスト誕生!

nest_trioここに木内酒造の日本酒造り176年の歴史の新しい1ページとして「常陸野ネストビール」が誕生しました。
味わいは感動も手伝って120点! 構想から18ケ月。

日本酒にまけない華やかな香り…、
そして苦みの効いた芳醇なビールとなりました。乾杯!!